Yes Minister, Yes, Prime Minister(イギリスのシットコム)

2021年10月15日


(画像:http://www.bbc.co.uk/comedyより)

 
2004年にBBCが行った「シットコム・ベスト100」では6位にランクインしています。

リスニングのレベルとしては中級から上でしょうか。
時代背景や政治的なボキャブラがあるとかなり楽しめるシットコムです。

このシットコムの面白いところは、主人公のジムが「まともで実行可能な政策」を打ち出しているにもかかわらず、腹黒くて計算高い側近達が難解な言葉をまくし立ててジムを巧みに操ってしまうというところです。

初級者にはちょっと難しいかと思いますが、政治を扱う人々がたくさん登場するので、洗練された言い回しや単語をたくさん聞くことができます。
まさに大人向けの優良なシットコムといえるでしょう。

繰り返して聞くことで、大人のユーモアセンスを是非身につけていただきたいです。

主なキャスト:
ジム・ハッカー:ポール・エディントン(Paul Eddington)
ハンフリー・アップルビー:ナイジェル・ホーソーン(Nigel Hawthorne)
バーナード・ウーリー:デレック・フォールズ(Derek Fowlds)

ポール・エディントン(Paul Eddington)演じるハッカー氏は、

・Yes Minister では「Department of Administrative Affairs(架空の省)」の大臣
・Yes, Prime Ministerでは、英国の総理大臣

であり、経費の削減や、官僚と政権の改革といった当たり前の政策を何度か試みようとします。

ジムは、ロンドン・スクールオブエコノミクスを卒業し、一方、側近のハンフリー卿はオックスフォード大学出身。
そのため、ハンフリー卿は少々ジムを見下しているところがあります。

ジムは、非常に熱心ですが大臣としての経験が浅いため、少々騙されやすい部分を持ち合わせています。
しかし、ピュアな精神で革命をもたらそうとしていました。

大臣として過ごすうちに、彼もだんだん周りの人間たちが、ジムの理想と改革しようと試みていることをよく思っておらず邪魔しようとしていることに彼は気がつき始めます。

そうして学ぶうちに、ジムもだんだんずる賢くなり、皮肉さえ言うようになります。
最悪の場合は、重要な決定もできずにへまをやらかしてしまう大臣だったりしますが、政治について理解する能力はあり、ハンフリー卿の意図していることもくみ取るようになります。

「Yes, Prime Minister」 では、政治家姿が板についてきます。
総理大臣らしいスピーチもできるようになり、外交のスキルも磨いていきます。
まだまた、せっかくの努力がドラブルを起こすこともありますが、ジムは徐々に総理大臣としての実力を確固たるものにしていきます。
そして、彼のことを利用しようとたくらんでいた人々をまごつかせたりするのです。

ポール・エディントンは私の好きな役者さんの1人です。
The Good Life」という、イギリスで大人気だった70年代のシットコムにも出演していました。
しかし、皮膚がんを患ってしまい、90年代に亡くなりました。

当時、このシットコムはイギリス国内で人気で、影響力がありました。
サッチャー元イギリス首相も大好きな番組だったそうです。

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