フルハウス(Full House)アメリカのコメディ(シットコム)
フルハウスは、子供から大人まで楽しむことができるアメリカのコメディです。
1987~1995年の間放送されました。
大人でも子供でも笑えるユーモアが盛りだくさんです。
子育てストーリーだからと言って、子供っぽ過ぎることも、逆に子供が観ても大人っぽ過ぎて意味が分からない(下ネタなど)がありません。
そのあたりのシナリオがとても優れていると思います。
また、ドラマの中の大人や子供の会話は英会話やリスニングの題材としてもおすすめです。
楽しみながらリスニングの上達が期待できます!
フルハウス(Full House)のあらすじ・感想
サンフランシスコに住むダニー(ボブ・サゲット:Bob Saget)は、テレビキャスター。
3か月前に愛妻を事故で亡くしてしまいました。
ダニーの母親がしばらくの間、家の中の世話をしてくれていました。
第1話は、そんな面倒を見てくれた母が自宅に戻るので、別れを告げるシーンから始まります。
ダニーに残されたのは、10歳、5歳、そしてまだ9か月の娘3人。
母はとても名残り惜しそうに去っていきます。
でも、入れ替わりで新しい入居人がやってきます。
ミュージシャンである義弟のジェシー(ジョン・ステイモス:John Stamos)
長年の親友であるコメディアンのジョーイ(デイブ・クーリエ:Dave Coulier)
彼らはダニーの子育てを住み込みで手伝うために引っ越してきました。
これから3人の娘の子育てを、3人の男手だけで奮闘します。
フルハウスのキャラクター
フルハウスでは欠かすことのできない3人の子役。
10歳のDJ(キャンディス・キャメロン・ブレ:Candace Cameron Bure)
5歳のステファニー(ジョディ・スウィーティン:Jodie Sweetin)
そしてまだ9か月のミシェル(メアリ-ケイト・オルセン:Mary-Kate Olsen、アシュリー・オルセン:Ashley Olsen)
ミシェル役には、撮影時の児童労働法を遵守するために、双子であるメアリ--ケイト・オルセンとアシュリー・オルセンがキャスティングされました。
1987~1995年までの放送で、メインキャストは欠けることなく出演しています。
そのため、この4人の子役たちがドラマの中で成長していく姿を、視聴者も一緒に観て過ごしてきたことになります。
私のお気に入りは、ステファニー役のジョディ・スウィーティンです。
彼女はセリフの言い回しだけでなく、表情もとっても豊か!
彼女が出てくるたびに注目してしまいます。
もう一人、気に入っているキャラクターはジェシーです。
登場した当初は、独身のミュージシャンでした。
父親役3人の中でも、一番とがっていた人物といえます。
まだ赤ちゃんだったミシェルに向かって
「Shut up!(だまれ!)」
と言ってしまうような、子育てから程遠いキャラクターだったのです。
そのジェシーが、タナー家に深く関わっていくにつれて、男性陣の中でもひときわ「甘やかしてくれる叔父さん」キャラに変身していきます。
ステファニーは次女ということもあって、かなりのやんちゃぶりを発揮します。
そんなときにいつでもかばってくれるのはジェシーなんですね。
お気に入りの回1
おすすめの回は、「ステフのいたずら(Honey, I Broke the House)」です。
家中のみんなは忙しくて、誰とも遊んでもらえないステファニー。
庭に出てみると、ジョーイがピカピカの中古の車を磨いていました。
ジョーイは車の塗装が一部ハゲていたのを見つけて、塗装ペンを買いに出かけてしまいました。
そこで、運転席に座ってみたステファニー。
「ブルーン、ブルーン」とハンドルを動かしてみると気分がよくなり、ラジオを聞きたくなりました。
「ラジオのスイッチはどれだろう」
と探すステファニー。
知っている文字を読んでいくと「R」の文字を見つけました。
「ラジオ」=「Radio」なので、その辺りを触っていたら、なんとエンジンが始動してしまいました。
ステファニーが選んだ「R」は、「ラジオ」の「R」ではなく、「バック(Reverse)」の「R」だったのです。
車のギアはバックに入っており、急後進してしまいます。
そして、家の壁を突き抜けて台所にまで飛び込んでしまいました。
ステファニーはもちろんのこと、家族全員、パニックになります。
ミシェルが
「There’s a car in the kitchen(キッチンに車が).」
と、知らせに来たのに真面目に取り合わなかったDJと友人のキミー。
実際に現場を目の当たりにして
「There’s a car in the kitchen!(キッチンに車が!)」
とミシェルが数分前に言ったことを繰り返します。
そして「一体どうやって?!」と興奮する二人に対し、ミシェルは
「Through the window(窓からでしょ)」
と、当然のことを言います。
そして、ダニーがキッチンにって来て「一体どうやって?!」と驚いたとき、
DJとキミーは「Through the window(窓からでしょ)」と、ミシェルが言ったことを当然のように繰り返すというシナリオの上手さに感心しました。
その後のステファニーの行動が個人的にツボですです。
叱られることを恐れたステファニーが荷物をまとめて出ていく様は、まるで大人の女性が家を出ていくよう。
ステファニーが向かったのはレベッカの家。
アメリカには居られないと感じたのか、レベッカに
「私はもうメキシコにしか行くところがない。
私はメキシコでダンサーとして新しい人生を始めるの。
今、私は逃亡中の身なの」
と説明します。
そのとき、ジェシーが訪ねてきます。
慌ててクローゼットに隠れるステファニー。
レベッカはジェシーに早く帰って欲しそうなそぶりを見せます。
そこでジェシーはクローゼットの中に他の男性が隠れているのではと疑います。
クローゼットを開けて内部を確認するジェシー。
なんと、開いた扉には、ハンガーにかけられたコートから顔を出したステファニーがぶら下がっていました。
「へへへ・・・」と力なく笑うステファニー。
それだけでも十分に可愛くて笑えるのですが、
「君はここで何をしているの?」
と尋ねるジェシーに、
「J—ust hang around.」
と答えるステファニー。
彼女の言い方、このセリフの両方とも「うまい!」と思いました。
「Just hang around.」は
「ちょっとぶらぶらしているだけよ(気にしないで)・・・」
と言いたいときに使えます。
でも、「hang」は「引っ掛ける」という意味もあるので、ステファニーは
「とくに用事もないけどぶらぶらしているだけよ」
「(文字通り)ドアに引っかかってますよ~」
という2つの意味を表現しているのですね。
この「Just hang around.」は最初のエピソードでも使われました。
ステファニーがカーテンにぶら下がってしまったときに、ダニーに言いました。
気に入っている回2
また、「ミシェルのやきもち(Three Men and Another Baby)」では、ミシェルが可愛いです。
ある日、タナー家は赤ちゃんのベビーシッターを引き受けます。
ダニーが散歩に出かけてしまったので、ジェシーが赤ちゃんを寝かしつけるため、ミシェルの部屋のベビーベッドに寝かせます。
これを見たミシェルはやきもちを焼きます(これが本当に可愛いです)。
ミシェルは、赤ちゃん返りをして自分がベビーベッドに入り、ジェシーを困らせます。
結局はジェシーと仲直りをするのですが、こんなに小さいのにミシェルの一連の演技が素晴らしい。
私は、ここでもステファニーが気になって注目してしまいます。
「ミシェルはもう赤ちゃんじゃないんだよ、お姉さんなんだよ」
ということを理解させようと、ステファニーがお気に入りのぬいぐるみ「Mr.Bear(ミスタ・ベアー)」を、しぶしぶご褒美にあげることにします。
ミシェルがぬいぐるみを「ウィリー」と呼ぶのを聞いて「もう名前を変えたの?!」と驚くステファニー。
ぬいぐるみを返してほしいとき、「だから~そのウィリー?は返してもらいたい」
と、「かったるいんだけど、そういう名前だから呼んでるけどさ!」とでも言いたげな表情をする彼女。
そういった細かい演技が素晴らしくて観ていて感心させられます。
この回のタイトルは、1990年の映画「スリーメン&ベビー(Three Men and a Baby)」からモジッているのかな?と想像します。
これはトム・セレック 、スティーヴ・グッテンバーグ、テッド・ダンソン出演の、ルームメイトの3人の男性が赤ちゃんの世話に奔走する映画です。
この映画もおすすめです。
トム・セレックはフレンズのリチャード役でも出演しています。
とてもカッコいい渋い俳優さんです。
フルハウスはユーモアだけでなく、家族愛、友情、シリアスなテーマもたくさんあります。
毎回30分のストーリーなのに、盛りだくさんな内容なのでいつもあっという間です。
ブラックユーモア、下ネタ、きわどい表現もありません。
家族で観るのにおすすめのシットコムです。
英語のリスニングに使うなら、やはり「英語音声」で「英語字幕」のDVDを使うのがお勧めです。
また、コンプリートセットの購入を考えているなら、アメリカやイギリスのアマゾンから購入するとかなりお得です。
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