こちらホゲホゲ法律事務所(Is it legal?)

2021年10月15日

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「こちらホゲホゲ法律事務所(Is it Legal?)」 は、15年以上も前に、日本のケーブルテレビで放送されていたのを見たのが初めてです。

そのときに観たのは、日本語字幕の「シリーズ3」でした。

イギリスの留学を控えていたので、イギリス英語に慣れておく目的があって観ましたが、日本語字幕でも十分面白いと思えるシットコムでした。
翻訳を担当した方のユーモアのセンスがとてもよかったのだと思います。

それからすぐに渡英してしまいました。
「こちらホゲホゲ法律事務所」を全部観てみたいとずっと切望していたのですが叶いませんでした。
イギリスのシットコムなのに、イギリス内でビデオ(古い笑)もDVDも見つけることができませんでした。
そして、2010年になってDVDがようやくリリースされました。

イギリスアマゾンで入手できるDVDなので、DVDは英語版です。
字幕もついていないので、リスニング目的ということで英語版で観てしまいましたが、すべてのエピソードが面白かったです。

こちらほげほげ法律事務所(Is it legal?)

 

「こちらホゲホゲ法律事務所(Is it Legal?)」の登場人物

ストーリーは、新米弁護士のコリン(リチャード・ラムスデン:Richard Lumsden)の初出勤日で始まります。

彼の職場は「ロータス、スパックマン&フェルプス法律事務所」。

引退したコリンの父に代わり、

・ステラ・フェルプス
・ディック・スパックマン

とパートナーシップを組むことになっていました。

コリンは弁護士になったことをとても誇りに感じており、やる気にも満ち溢れていました。
しかし、純真すぎてだまされやすい彼。
悪気はないのですがおかしな行動をよく起こします。

メンバー全員が、コリンのすることにイラっとしながら、変わり者だと思っています。

コリンがこれから弁護士として新しい一歩を踏み出そうというその日。
アクシデントにより、父から贈られたペンで顧客を殺してしまいます・・・。

重大な事件が起こったにも関わらず、事後処理を淡々とする事務所のメンバーたち・・・。

コリンだけでなく、事務所のメンバー全員が個性的で笑えます。
コリンも面白くて好きなのですが、私が特に気に入っているキャラクターは、

・ステラ(イメルダ・スタウントン)
・ボブ(パトリック・バーロウ)

の二人です。
この二人は今ではイギリスではベテランの俳優です。
二人の演技がリアルで、細かい動作が秀逸なのでしぐさだけで笑えます。

パートナーの1人のディック・パックマンは無能です。
仕事には大して興味がなく、ゴルフの話ばかりしたり、オフィスでシェリーを飲んでいるだけ。

ステラが事務所に入ってくる仕事のほとんどをこなしています。

そしてボブ。
ボブは、事務所の所長であり、ステラに次いで有能です。

既婚者のくせに、階下のパン屋のサラが大好きです。
サラはよくオフィスにパンをデリバリーやってきます。

彼女が部屋に入るだけで、なぜか慌てて自分の机の上の一切合切をすべて下に払いのけて落ち着いているふりをします。

本当は小麦粉アレルギー体質なのに、サラに合いたい一心でパンを毎日買います。
そして、デスクの引き出しには同じパンが山のようにしまってあるのです。

ボブを演じるパトリック・バーロウの仕草は秀逸だと思います。
おどおどしたり、うろたえたり、慌てたり、忍び寄ってきたコリンにびくっとしたり・・・。
すべての動作が笑えます。

色っぽい秘書のアリソンは、仕事をする気がまったくありません。

ステラがアリソンを雇う理由は、
「事務所に顧客を送ってくれる彼氏がいるから」だそうです。

彼女の口ぐせは「I’m bored. (退屈だわ)」。
いつもボブを困らせるようなことをして退屈しのぎをしています。

そんな体たらくなので、事務所に寄贈された多額の債券をシュレッダーにかけてしまったり、ボブの注意を引くためにごみ箱の中に火をともしたマッチを落として燃やしたり・・・となんでもありです。

アシスタント(雑用係)のダレンは、何をやっても微妙にズレています。
彼女がいるくせに、アリソンのことも大好きです。
自分の名前が気に入らなくて「フェントン」に変えようとしたことも。

ステラ役のイメルダ・スタウントンはベテラン中のベテランの役者で、あまたの作品に出演しています。

いつか晴れた日に
ナニー・マクフィーの魔法のステッキ
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
空騒ぎ
ヴェラ・ドレイク
Peter’s Friends
恋におちたシェイクスピア
My Family and Other Animals
家族の庭

といった作品が有名です。
とくに、ハリー・ポッターの「アンブリッジ」で印象に残っている人が多いのでは。

シリアスな役も「こちらホゲホゲ法律事務所」のような体当たりのキャラクターも見事に演じてしまうイメルダは、素晴らしい役者だと思います。

また、コリン役のリチャード・ラムスデンは、「ナニー・マクフィー」を演じたエマ・トンプソン(Emma Thompson)の妹と結婚しています。

 

気に入っているエピソード

すべてのエピソードで笑ったのですが、特に気に入っているのが(ネタをばらさないように書きますね)

・ディックの代わりに離婚するカップル・犬と立ち会うシーン。
「犬が駆け寄った人物が、その犬を引き取ってよい」というルールだったのに、犬があらぬ方向に走って行ってしまい・・・。

・ステラが飲酒運転で尋問を受けるところ、ミントだと思って食べたものが・・・。

・ボブが「コピー機でお尻をうつした」犯人を見つけるエピソード。

・首になりそうになったダレンが、腹いせにみんなのコンピュータに仕掛けをするエピソード

・やっとサラとデートにこぎつけたボブ。リムジンを予約したり、電話をして○○まで買ったりします・・・。

・オフィスパーティの翌日、参加したスタッフ全員が二日酔いで前日の記憶がない。監視カメラに撮られていた自分たちの○○姿を見て呆然とする・・・。

・スコットランドに親せきがいるコリンが、キルトを着て1日中はしゃぐエピソード

・ボブが叔父から机を受け継いだが、その机が尋常じゃなく大きい。

原作のタイトルは「Is it Legal?」です。
法律事務所っぽい、英国の職場的な印象のタイトルにに対して、邦題の「こちらホゲホゲ法律事務所」という、阿呆な響きのタイトルでいささか残念に感じます。

法律関係や仕事に関するユーモアもたくさん登場しますが、下ネタも多いかな?といった印象でした。

 

やっとリリースされたDVD

シリーズ1~2はITVで、そして、シリーズ3のみChannel 4で制作されました。
テレビ局の利権の関係で、DVDの発売に時間がかかったようです。

「どこでDVDが手に入るのか?」
「どこで動画を見ることができるのか?」

という質問をインターネット上でよく見かけましたし、制作側もたくさん似たような質問をもらったそうです。

繰り返しますが、私が持っているDVDはイギリスのアマゾンで購入したものです。
そのため、日本語字幕はありませんし、英語字幕もありません。

「こちらホゲホゲ法律事務所」 のリスニング教材としてもいいかなと思います。
法律用語もチラホラ出てきます。

 
こちらほげほげ法律事務所(Is it legal?)
 
Is it legal?(イギリスのアマゾン)
 
Is it legal(アメリカのアマゾン)